喇叭形玉環

喇叭形玉環

国家宝蔵

国宝紹介

「喇叭形玉環」は、国立台湾史前文化博物館に所蔵されており、新石器時代の末期の作品である。卑南遺跡から出土した単体葬石板棺は、女性の墓主の左腕に装着され、喇叭の口部分が上向きになっている。棺内には玉管首飾りや玉鈴頭飾りが随伴していることが多い。この玉環はすでに、同型の玉環の中では周囲が最大のものである。腕が繊細な女性に適しており、玉環を肘関節までに装着することもできる。

出土した喇叭形の玉環の中で、これは最も精緻で、質感が最も高く、台湾史前の優れた玉細工を高度に表現しているため、2012年に国宝に指定された。

3Dギャラリー:喇叭形玉環

国宝鑑賞

喇叭形の玉環は外径93.8mm、内径58.8mm、重さ30.9gである。台湾玉(閃玉)を研磨したものである。玉質が清らかだ。

玉環の側面は「L」型を表しているが、その形は直角の「L」型ではなく、内外輪の受け渡し部は円弧状であり、内径は真円の形に近い。

外径は喇叭の口のように広がっている。胴体の修飾度が高いが、修飾の跡が見られない。当時の製造技術がいかに優れていたかがわかり、かなり特殊で珍しい作品である。

参考資料

所蔵機関

国立台湾史前文化博物館(以下「史前館」)の設立は、1980年の南回鉄道台東駅新築工事までさかのぼる。その工事の際に、台湾考古学史上最も完全な集落であり、さらには東南アジアおよび環太平洋地域最大の石板棺墓群を有する卑南遺跡が発見されたのである。

その発見にともなう文化資源保存の声に応え、史前館は3つのエリアから構成されている。①台東市康楽駅南側の康楽本館 ②卑南遺跡の現在地に建設された遺跡公園 ③台南市内の南部科学園区 ③の地点であるが、その地点は台湾南西部地区では考古学上最も完全な文化層(遺物・遺跡から形成された地層)を持つため、南科考古館が設立された。これらの地域の貴重な資料はすべて、「国立台湾史前文化博物館所蔵品情報システム」に展示されている。

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